méduse

妄想の中を浮遊するくらげ

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

木の匂い

目を見てわたしはとろけだす心臓の音が大きく鼓動する何度も隠れて見ては微笑んで 耳障りの良い声を聞き入れる一気にぞくぞくする言葉が耳をこそばかす 手を繋ぎわたしの身体が暖まる手からわたしの気持ちが伝わりそう指を撫でて滑らせる そばに寄り立ち込め…

花仕事

お花仕事は好き生きているものを扱うのは神経を使う丁寧に葉を落とし、茎を洗い水揚げするわたしの指先まで綺麗にみえる ここをぞんざいに扱うとお花の寿命がたちまち短くなる 折角綺麗に咲いてくれていい匂いを放ち美しい姿を見せてくれているそのまま佇ん…

お気に入りの道具

お友達はある彼のお気に入りいつでも使える道具なの 彼が寂しいとき彼が暇なときお友達はすぐに使えるから お友達はたまにご褒美もらえるそのご褒美欲しさにお友達はなすがまま 歯がゆい思いで見ているわたしわたしにはどうすることもできないわたしもなすが…

思い出が増える

思い出が増えるたびわたしは辛くなる胸が締め付けられるほどこころがちくり 幸せな時間をもらったから終わってしまうとわかっていても幸せな時間を願っているこころから渇望している もう、二度と行かない場所ばかり他の人とは行かないだろうずっとこころに…

好きなことを好きなだけ

あなたには好きなことを好きなだけしてもらいたい わたしの近くでわたしが見れるところで あなたを監視しているねあなたを縛り付けているでもあなたはわたしのいい人じゃない わたしはあなたをずっと待っているいつかわたしに注がれる愛情をわたしもあなたに…

夕焼けが部屋の壁を照らすとき

夕焼けが部屋の壁を照らすとき その幻想的な空を見入ってしまう 横に長く広がった雲のかたちも可愛い その青白い雲がゆっくりゆっくり 夕陽に染まっていく 昼から夜になる前の儀式 眩しくて見えなかった夕陽が 見えるようになると 急に大きくなりこちらに迫…

好きなひとの好きなもの

好きなひとの好きなものを 知りたくて 好きなひとの好きなものに 触れたくて浸りたくて 好きなひとの好きなものを わたしも好きになりたいなぁ それは恋愛の醍醐味だと思う その人となりを知ることにも 新しい世界に飛び込むチャンス なんだかわくわくするで…

母との言葉

両親に私の事を理解してもらおうと努力していない わたしは母にはわりと話しているつもり 自分の言葉で自分のこころの中を 今、感じているものを それだけで母は安心している 若い頃は都合のいい事しか話さなかった 文句を言われるのがイヤで どこに行くとか…

温泉

友達と地元の老舗の旅館に泊まった 久しぶりの再会で お酒と豪華な料理に目眩がした たくさん話して笑った 病気の人には見えない 友は口々にわたしを喜ばせた 温泉にも入った 何年ぶりだろう 子供の時以来だ 服を脱ぐのは病院で慣れている さっさと脱いでい…

春になればまた

春になればまた あなたと名水百選に選ばれた 澄んだ綺麗な川縁を静かに歩きたいな 咲き始めた小さい梅の花 美しい白鷺冷たい水に足を浸し 二羽の仲睦まじい鴨泳いでる いつもの楽しいわくわくするお話 笑い合って足取り軽くなる 春になればまた あなたと風…

美容室

わたしの数少ない外出に 美容室も含まれる 月に一回 髪の根元を染めて ヘッドスパをしてもらう 髪の根元を染めるのは白髪だから 白髪はいやではないが 根元が光って見えると なんだか疲れているように見える 疲れていないわけではないが 疲れていない時もあ…

彼の手

私のあらゆるところを気持ちよくする彼の手は もうすぐ労働に使われる とても残念に思う短く切り揃えられた爪を見ながらちょっぴり涙がほろり 爪をなぞり、指をそっとつまみ、手の甲に口づけし彼の匂いを吸い込む彼の手のひらでわたしの顔を包み込む 温かく…