méduse

妄想の中を浮遊するくらげ

桜が咲く頃に思い出すだろう

f:id:fimakuu:20180328223645j:plain


去年の今頃ちょうど同じ場所の桜を見ていた



どこかの学校の校庭の

ずらりと並んだ大きな桜の木


綺麗すぎて圧倒され立ちすくむ

近くで見ると視界全部が桜色


はらはらと花びらが舞い落ちる

わたしの手のひらにも花びら

大人げないがくるくるまわる

自然と笑みが

ここは天国かと見間違うほど


来年も見れるかなぁ

とぼんやり考えてた


今年見れるのは奇跡ではない

新しい治療方法を試して効いてきただけ

効くのも効かないのも人によりけり

わたしは運が良かったのだ

運なんて占いやお告げ並みに信じてないのに

ちょっと使ってみたくなった

わたしの気が迷うぐらい桜は綺麗だった


去年は両親とその桜を誉めていた

今年は桜を見るとき木の匂いがするだろう

来年はわたしが桜になりたい








~Épilogue~

桜には緑色の葉っぱが綺麗と

満開より散って緑の葉が見えるぐらいが
好きだったわたし
同じ事を思っていた
感覚が混ざり合い影響を受けて
新しいわたしが生まれる
これからわたしが何を想うのか
どう感じるのか楽しみで仕方ない









~はじめまして~
fimakuu.hatenablog.com