明日の天気
明日の天気を見なくなったのは
いつからだろう
きっと外出しなくなってから
この小さな家でわたしの生活は完結する
インタ-ネットのおかげで退屈はしない
映画も読書も友達との会話も買い物も
だけど誰とも触れ合うことはない
この国は
ハグだの軽いキスだのの挨拶はないが
ハグはあっても良かったんじゃないかと
これが人肌が恋しいと言う
想いなのかと
寒々しいこの部屋に独り
外の木々は青々と葉を茂らせ揺れている
それを眺めるだけでも
幸せなもかもしれない
動物を飼おうかと思ってみたり
わたしがいなくなったら
どうなるのだろう
考えたらかわいそうになってきたり
とりあえず
お洗濯の為に明日の天気を確認しよう
~ Épilogue~
その日暮らしで朝起きたら
何をするか決める
お天気だったらお洗濯を
一人分なので明日でも明後日でもいい
誰にも文句言われない
服もまだある
曇りだろうが雨だろうが
あまり関係はない
雨の音を聞いてみようとか
夕焼けを眺めてみようとかは
まだ全然思わない
誰かと一緒だと見たいと思うかも
~はじめまして~