méduse

妄想の中を浮遊するくらげ

誰も言わない

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逆さまに落ちていく感覚に

 

支配されているときがある

 

 

 

病院での検査の時

 

 

たくさんの検査事項に

 

うんざりしている間もなく

 

次から次へとどこかの部屋に

 

連れていかれる

 

 

検査なのだから仕方がないが

 

裸にされるとひどく恐怖におびえる

 

羞恥心ではない

 

うずくまってしまいたい

 

衝動を抑えながら

 

言われた通りの行動をする

 

もういい大人なのだから

 

 

 

慣れないからでもなく

 

慣れたくないのかもしれない

 

 

いつまですればいいのだろう

 

誰かもういいよって言って欲しい

 

誰も言わない

 

わたしが言えばいいのだろうか

 

それでわたしは

 

許してもらえるのだろうか

 

どんな罪を犯したのだろうか

 

他の人が犯していない罪を

 

だれか教えて欲しい

 

誰も言わない

 

くるくる考えがまわると

 

 

あの落ちていく感覚に支配される

 

 

一旦捕らえられる逃げられるすべはない

 

誰かに引き上げられるまでは

 

 

誰も助けてはくれない

 

誰も知らないから

 

わたしの感覚を

 

誰も聞いてくれない

 

どんな気持ちでいるか

 

誰も言わない

 

 

 

 

 

 

 

~ Épilogue~ 

「は~い。服脱いで下さいね。」

何回言われただろうか。

普通の人の何倍も裸を晒している。

だれもじっくり見ないのだから全く気にならない。

痩せていく自分の身体を見るのは気持ち悪い。

痩せていていいねってレベルではない。

裸にされるのは(自分で服を脱ぐのでこの表現は間違いだが)

無防備なわたしへの更なる仕打ちだ。

事実わたしは両親に守られている。

両親に申し訳ないがわたしが望んではいない。

違う誰かに守られていると感じていたい。

これはわがままでこどもぽいだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

~はじめまして~

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