あなたの手
あなたが差し出した手を振りほどいてしまった
わたし
今でも後悔はしていない
あなたの未来を想うと
あなたの今の幸せを想うと
心の底からわたしの決めたことは
正解だと思う
あなたの大きくて温かい手
あの曲がったゆび達、爪のかたち、
私を触る優しい手を想うと
今でも涙ぐむ
あなたはあの時拒んだし
あなたを悲しんだかもしれないが
あれがわたしの愛
～ Épilogue～
病気を 発症した当時おつきあいしていた彼と
お別れしました。
彼は子供を望んでいましたし
普通の家庭生活に憧れていました。
わたしではとても叶えてあげられない望み
その後彼は恋をし美しい妻と二人の子供に恵まれました。
共通の知人により彼の近況を知ることが
わたしにとって良いことがどうかは
わかりませんが彼が幸せに暮らしている
と知れたことはわたしのこころを安らかにしました。
～はじめまして～
